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最後のけじめ

 昨日の夜、ダンナとふたりでお世話になった獣医さんへ行った。退院時に持たせてもらった点滴や針、処方食、お水を飲ませるためのシリンジ(針のない注射器。大小もらったけど、実際に三太に飲ませるのに使ったのは思い出にいただいた)などを返しがてら、御礼をしに。三太がうちで息を引き取ったのが10日日曜日の夜、翌朝にご報告で先生に連絡をしたけれど、まだきちんとお会いして御礼を言っていなかったのだ。電話連絡の時、「使わなかったもの(使ったシリンジや針は、医療廃棄物なので、家庭ごみでは捨てられないんだそうだ)を近々お返しに参ります」と言ったら、「急がずに落ち着いたらでいいですよ」とおっしゃってくださったので、先生の言葉に甘えてしまった。診察のお邪魔にならないように病院の閉め際に行ったので、他の患者さんもおらず、ゆっくり三太の退院後の様子の報告と御礼をすることができた。
 死に際の様子を先生に話しているうちに、ダンナはまた泣いていた。あの日、三太は入院以来でなかったうんちを初めてした。容態が悪くなる直前のことだ。最後の力をふりしぼって、おなかもきれいにしたかったのだろう。空気を入れ替えようと、窓を開けたら、涼しいいい風が入ってきた。クーラーを切って、窓を全開にして、三太を外の風に当ててあげた。「ほら、三太が好きだったお外の空気だよ。いっぱい吸いなさい」って。その後間もなく息遣いがおかしくなってきて、天に召された。気がつくと、外は雨が降ってきていた。「涙雨のようだね」とダンナと話した。なんだかあつらえたような天気だった。
 ここの獣医さんとは三太をもらってからずっとのお付き合いなので、本当に長い。16年の間には先生も変わったけど、年老いてから診ていただいたS先生は、やさしくて、とても患者思いのいい先生だった。そういう先生に最後を診てもらえて、三太も私たちも幸せだった。獣医さんと犬と犬の飼い主の関係としては、理想的だったと思っている。先生に出会えてよかったです。もうしばらくはこちらに来ることもないだろう。他の先生や看護師さんにも丁重に御礼をして後にしました。
 入院中、獣医さんの帰りに道に立ち寄ってお願いをしていた神社にも報告と御礼のお参りをしてきた。
 緊急入院でお世話になった病院にもご報告と御礼の電話をしようと思う。S先生が「夜に緊急入院したのが、まずはよかったのだと思います。そちらの先生ができうる治療をしてくれたし、引継ぎもスムーズに行きました」とおっしゃっていた。
 
 うちへの帰り道はまた三太のことを思い出して、二人とも無言だった。

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三太」カテゴリの記事

コメント

デパートへのお買いものが気になったのは、なにか特別な目的があるはず、とか思っちゃったの。御礼の品も目的の1つだったのだね。別に特別な目的がなきゃ、デパートに行くわけないと思っているわけではないんだけど。なんかねwink
けじめ、だね。ダンナさんだけなの?泣いたのは。2人の帰り道を想像するとさみしいな。子供に先立たれることはド不幸だけど、犬だとどうしても看取らなきゃだよね、私には2人の悲しみがいかほどか、はかり知れまへん。

投稿: Chicago Guy | 2008年8月23日 (土) 16時28分

Chicago-guyさん
昔はともかく、最近は特別な用がなきゃデパートで買い物はしないよ(笑)。
普段用の自分たちのものは安いとこでこと足りるもの。
どんどんきらびやかに高級になるデパートに私はどんどん違和感を感じるの。
豊かだなあって。いいのかなあって。
貧乏性かな。
泣いたのはダンナだけです。
入院してから死ぬまでは私がいつもめそめそして、ダンナは現状認識してるのかわからないぐらいわりとしゃんとしてたけど、後ひきずるのはダンナでした。
私はもう泣かないよ。三太が悲しむから。

投稿: ぽんすけ | 2008年8月23日 (土) 17時21分

ぽんすけさん、がんばっているね。泣いたら三太くん悲しむもんね。
お医者さんのほうも、きっとぽんすけさん家族とおつきあいできたことを喜んでいると思います。たいへんなお仕事だからこそ、手を尽くしたあとご家族がきちんと挨拶して下さったことは、これからのお仕事への大切なステップ、励みになるんだと思います、ほんとうに・・・。

私はまだ、家のプランターに埋葬できるくらいの小さな命しか送ったことがなく、三太くんほどの存在感のあった家族同然のペットを葬ったことがないので(実家の飼い猫たちは死期になると姿を消してた)、そういうことがあったらきっと、ぽんすけさんのことを思い出して、気持ちやそのほかのけじめをつけようと思うだろうなあ・・・と思います。それほど立派にみえますよ・・・。

投稿: kero | 2008年8月23日 (土) 22時34分

keroさん
どうもありがとう。
先生のところにご挨拶に行かなきゃ、とずっと思っていて、ようやく行けてほっとしています。
これで先生ともう会えないのかと思うとちょっとさみしいです。
これもご縁ですね。
いつかまた、新しい家族を迎える日がやってきたら、またお世話になろうと思っています。
keroさんもコンゴウさん、残念だったね。
小さくても愛しい仲間だったもんね。
猫ちゃんはよく死期が近づくと姿を消すそうですね。
「くるねこ」の中にもありましたよね。
家族のような存在が死んでしまうのは悲しいけど、それ以上の幸せをくれるから、人間はペットを飼うんでしょうね。

投稿: ぽんすけ | 2008年8月24日 (日) 17時34分

一区切りついた、なんていう言い方は好まないのですが、
ちゃんと形が整ったのですね。
よかった。
三太くんもありがとうと言っていると思います。

投稿: ふくpi・おふう | 2008年8月24日 (日) 22時08分

おふうさん
ありがとう。
少しずつ、こうしてまた前へ進んでいる気がします。
三太はもう体こそないけれど、いつも私たちのそばにいて、見守ってくれている。
最近、そんなふうに感じています。

投稿: ぽんすけ | 2008年8月28日 (木) 09時57分

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